小野小町その2です。


華やかでモテモテ、絶世のリア充だった小野小町。

しかし仕えていた天皇に貞操を捧げ、遂には結婚をせずに生涯を終えました。


■未婚の理由は婚活疲れ

花の色は
うつりにけりな
いたづらに
わが身世にふる
ながめせしまに

小野小町の和歌で一番有名なのは、百人一首に載っているこの歌ですよね。


色恋沙汰に煩ううちに、容色が衰えてしまったわ(タメイキ)
という、まさに婚活疲れの歌。


モテモテの絶世の美女でも、こんな歌を詠むのですねぇ。戦慄!


■平安時代の婚活疲れが怖すぎる件

小野小町は男性を振りまくった、高飛車で自信過剰な女性のように伝わっていますよね。

しかし、私は違うと思います。同じ美人として。


平安時代の恋愛方式は、和歌を何度かやり取りしたら男性が夜這いに来るというものです。

現代の価値観で考えるとサイテーのルールですね。


男性が夜這いに来る時には、女性側の侍従にワイロを渡したり、時には侍従と恋仲になったりして(サイテーアゲイン)手引きをしてもらうのです。

夜這いに来た時点で、女性側の拒否権と逃げるチャンスはゼロに近い。


女性側は、振りたいお相手に、和歌のやり取りの時点でピシッと拒否らなくてはいけないということです。

しかも、和歌のやり取りは一回から三回。
速やかにお断り申さねばならないわけですね。


とは言え、和歌はTwitterよりも字数制限が厳しいし、
思い詰めたストーカー男には強めに警告しないと通じないだろうし、

そりゃー、高飛車な塩対応になるというもの。


キモ過ぎる
ブスなオジサン
鏡見て?
お金持ちでも
抱かれるのは無理

↑このくらいの塩和歌を返してたんじゃないですか?


だって、手厳しく振らないと勘違いをして夜這いに来るんだもの。
必死です。


平安時代の恋愛と言えば、源氏物語に同じようにモテまくった玉鬘という女性が登場します。

彼女も都中からアプローチされ、果ては義父(光源氏)にも言い寄られる絶世の美女です。

しかし、玉鬘への思いを抑えきれなくなったパッとしないオジサンが夜這いに成功し、玉鬘は何とそのオジサンの妻に決定したのです。


既成事実システム、怖スギィ。
小野小町が警戒する理由も分かりますね。


しかもですよ、貞操を守るために塩対応をしたら、男性に悪口を言い触らされるのです。

例えば、こんな話があります。
小野小町に振られた男性が、腹いせにこんな話を広めたそうです。


「小野小町は誰にも靡かない、それはきっとまち針だからなんだよ(縫い針と違って穴がない)」


おいオヤジ、マジのセクハラじゃないか
ふざけんな。


ロシアのエカテリーナ二世も、「王座に座る娼婦」なんて言われるし、昔の女性は悪口を言われ放題だったのですね。

王様が好色でも、別に何も言われないのにね。


平安時代の美女の婚活が、いかにハードモードかお分かりいただけただろうか。


■21世紀で良かった!婚活頑張ろう

小野小町ちゃん、お疲れっした。


小野小町は、天皇一筋で誰とも結婚せず、
天皇崩御の後は後宮を去り、山科に隠棲したと言われています。


そこでもまた、深草少将というストーカーが通って来るんですけどね。

隠棲したのに男が来るって…


モテ過ぎても不便。
そして平安時代の恋愛は超不便。


21世紀の我々は、ありがたいことにそこまでモテません。
そしてまだ、自由があります。


恵まれた環境ですわよ、
婚活疲れなんかに負けてはいけません。


仕事がどうした!
小野小町なんて、24時間の住み込みのキャリアウーマンですよ。


恋愛の偉人を思うと、我々は婚活を頑張ろうの一択ですね。